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神田昌典さんとトークショー、ジンガロ、坂本龍一さんと寿司、美人寿司インコ

 さて、一月後半は、エポックメイキングなイベントが目白押し。「だったら、ブログに早くアップせい」なのですが、ホントに風邪、ひどかったのよ。  

 1月23日は、拙書「女装する女」のトークショー第二弾が日本橋、丸善にておこなわれました。  ゲストはカリスマ、ビジネスコンサルタントの神田昌典さん。今回の「女装する女」が、氏が2007年に翻訳した「3つの原理—セックス・年齢・社会階層が未来を突き動かす」の内容のある意味、現実化そのものだ、ということで高く評価してくださったことから今回の対談が実現した次第。前回の菊地成孔さんのときとはうってかわって、場所柄、ビジネス寄りの内容で語らせていただきました。

 まあ、私の本は「女はすでに女ではない」という、ボーボワールの昔からいわれていることの現段階リアル実証なのですが、それでも、まだまだ、女性は社会的弱者であり、これはそう簡単に引き上がることはないぞ、というシビアな実感が私の中には確実にあるんですね。そういう絶望感も本の中には少なからず存在する(と思う)。しかし、神田さんは「そうではない」ということを、日本企業の現在の実体とインターネットを中心としたビジネスの可能性を含め、かつ、ご自身の経営コンサルタントとしてのデーターや知見を織り交ぜてぐいぐい、前向きな希望として語ってくださる。これには、当の著者が勇気づけられましたね。観客席には女性も多く、みな、真剣な目でうなずいていたのが印象的でした。  帰りは日比谷のクニギワ、”ウイッフィー”で、丸山さん、博報堂アーキテクトの大谷社長、経済産業省の滝本さん、新潮社の足立さんとで飲み三昧。結局、最後は足立、滝やん、湯山組でカラオケ。結局、この時の深酒が、風邪にダイレクトに響き、この後数日、地獄の日々をみることになったのでした。  1月23日、ジンガロの「バトゥータ」のプレビュー公演に行ってきました。

 今回の出し物は、2つのジプシー・バンドの賑やかな音楽をバックに、ジプシー村の花嫁略奪騒動のドタバタを描いた新作。モルドヴァ地方のブラスバンドと、トランシルヴァニア地方のストリングスの2組の楽団が交互に音楽を奏でる中、円形のコースを馬たちがズドドドと翔け、まさに人馬一体となったスペクタクルが繰り広げられます。拙書「クラブカルチャー!」でも、記述しましたが、「生活の中に馬がいる、いない」は、人の身体のリズム感を大きく変えてしまう要素です。同じアジアでも騎馬文化のある韓国は、三拍子系の跳ねるリズムがあったりします。膝を曲げてすり足で田んぼに稲を植えていた日本人の対極とも言える騎馬文化というものをこれだけ、ダイレクトに肉感的に体現させてくれたという意味で、この公演は私にとって、相当、特別な意味を持つものでもありました。

 モレシャンさんに会ったので、そのあたりのことを手短に話しました。「これ、アナタにとっては格別の演目でしょう」と言ったら、笑って大きく頷いていました。このあたり、彼女にとって、ジプシー文化も色濃い、フランス人ならではの感想があるはずで大変に興味深いものがあります。今度会ったときに詳しく聞いてみよっと。  一方、この人馬一体のパフォーマンスは痛みを伴う美しさでもあります。  「馬は一生懸命やっているんだけどさ、それって、馬の一生としては幸せなの?」という人間文化に宿命的に張り付いている原罪が感じられるゆえ、このジンガロという企ては異様に人々の心を打ち、パワフルなんですね。調教ってSMでお馴染みのように、そういった、性関係の支配関係もそこにはうっすらと漂っています。そういえば、我が社の村松君のご両親は馬術部出身者だけに、今年は馬、挑戦してみるかな。  成山画廊の成山明光君も来ていたので、久々にいっしょにメシ。錦糸町のタイ料理名店「ゲウチャイ」にて、相変わらずの、成山節を堪能しましたぜ。社員の2人が借りてきた猫のようにおとなしいのには笑った。  1月25日、坂本龍一さんと恵比寿の鮨小野で寿司を食べるの巻。  「女装する女」をたいそう教授が気に入ってくださったということで、坂本さんからメールが入り、「一度、寿司でも」ということで実現したディナー。教授とはバルセロナのミュージックフェス、ソナーで一度、取材でお会いしていまして、その時、ウチの父と芸大作曲科つながりの話が出て盛り上がった経緯があります。(父は池内友二郎門下でフランス系だったのですが、教授はそれを横目でみつつも、ドイツ系にいっちゃったらしい)本当に久々に会話のローリングストーンと話題のグルーヴに思いっきり身を任せられる、壮大な「おしゃべりロングプレイ」(トムトムクラブ似だー)を堪能しました。もう、後半はお酒も回って、なんだか、おばはんがガールズトークをしているみたいでしたね。  語られたネタは、ホストクラブ、ボーボワール、沢尻エリカ、篤姫における宮崎あおい他、バート・バカラック、坂本龍一作「ONGAKU」の美しさ、日本人とアメリカ人、アースダイバー、諏訪神社、グリーンランド、インド、都市のつまらなさ、死生観、大人の自己規制について、男と女、寿司、土佐のカツオ、登山などなど。と、これだけでもワクワクするでしょ。実はこの内容、教授のサイト「コモンズ」にて近々、発表される予定なので、ご期待下さい。    1月30日、美人寿司@コンテムポラリープロダクション新年会に登場の巻  なんだか、今年になって各週で寿司を握っている計算になりますな。当日は全国的に雨降りで、こういうときの築地市場は魚の並びが悪いはずなのに、けっこう良いネタが入りました。マグロは味わってみると、血の鉄分が旨味として感じられる良い頃合いのもので切りつけると色のグラデが大変に美しい逸品。カンパチのいいアブラの乗り具合で、コハダの仕込みも今回はバッチリ決まりました。しかし、この仕込み中、私は昼寝した上にネイルサロンに行っちゃったもんで望月、村松からはごうごうの非難の嵐。でもさ、着物着てカツラかぶっての、寿司握り重労働がこれから待っているんだから、大目に見てほしいものだ。

 信藤三雄、もりばやしみほ夫妻宅、コンテムポラリープロダククションは下北沢にある瀟洒な一軒家で、いつも、ミーティングに通されるところがまんま、寿司ルームと化しました。ここはキッチンと直結していて、美人寿司的にははじめてと言っていいほどナイスなロケーション。何が凄いかというと、温かいネタが出せるということ! それを見越して、今回は季節ネタでもある白子を湯通しとソテーの両方で出したのですが、これが旨いのなんのって。DJ時代にピンク・フロイドのアルバムをノンストップでフルオンエアしたことで私個人的にファンの、ニッポン放送元社長、亀淵氏の「んまいッ」というお墨付きもいただきました。思いつきでつくった、イカワタのネギミソ焼きも焼酎派に好評で、まるで、本当の寿司屋みたいだ、と(笑)。

 イラストレーターの平松昭子さん、シンガーのちわきみゆみさんにもお会いできて、大満足。ふたりとも美人。お二人に限らず、この日集結していた女性は全員、完璧に「女装する女」でしたね。それも、ちょっと、ハードコアなタイプの。それは、KIKIの川崎社長、アナタが代表者じゃ。  それはそうと、さすが、世界のコムテンポラリープロダクション。美人寿司の夜のステキなポスターが当日、お目見え。緋牡丹お龍ですかね。

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