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執筆者の写真湯山玲子

久々の美人寿司はプレ花見の丸の内にて、ふ〜。

「美人寿司の夜」@MARUNOUCHI CAFE 倶楽部21号館  3月26日(金)19時〜


 いらっしゃってくれた方々、本当にありがとうございました。そして、急募!! 写真。(こともあろうが、写真を撮るのを忘れてしまい、あの夜の素晴らしいレディ・ガガ風メイク(SADAちゃん、サンキュー)を紹介できないのだ〜。)


 案内配信から即、定員になってしまい、満員御礼を深く感謝するとともに、パーティーホステスとして、皆様の社交のフロアを蝶のように飛び回り、チャンスミーティングを創造するべくの働きが、寿司を握るので手一杯、ましてDJをや、というところで、果たせなかったことがだけが心残りではあります。

 私、湯山の仕事にわたっては、「ジャンルが多くて、何をやっているのかわからない」というご指摘ををたびたび受けるのですが、まあ、仕事と興味の範囲が広いんですね。今まで書いてきた本も、寿司にクラブに女カルチャーだし。フロアにはそんなわけで、多種多彩なバックグラウンドを持つゲストがいらっしゃいました。東大教授でフェミニズムの泰斗、上野千鶴子さんと、ドン小西さんが同じ空間でそれぞれご歓談しているという姿にはちょっと感動を覚えたりして。

 なぜなら、近代パーティー(そんな言い方、あるのか?)のオリジンは、70年代ニューヨークのディスコ「studio 54」にさかのぼるわけで、オーガナイザーのスティーブ・ルベルがもくろんだ、「出自、世代を越えたたのしみの場と時間の共有」が少しだけその夜に実現できていたような気がします。スープストック社長の遠山さん、元マリークレール編集長の生駒さん、さえきけんぞうさん、ロロロの三浦君、MOMOKOMOTIONなどの姿もあり、一方で、大学で醸造学を納めた学生さんなんかもいらっしゃっていました。studio54がブイブイいわせた70年代ニューヨークはいわずと知れた、ドラッグカルチャーの洗礼をうけていたのですが、まあ、美人寿司の場合、ソレに匹敵するのは、高級寿司屋レベルのクロマグロや旬とハシリの魚たちによるまったく自然の奇跡の味覚の快楽です。

 もちろん、その日は朝もはよから、築地場内に買い出しにいってきたのですが、予想通り、春の悪天候で魚があまり出ていない。サヨリ、コハダ狙いで行ったのですが、サヨリはキロ5千円という高値だし、コハダはもの自体がない。

 ネタは一流、ウデは偏差値32からの進学教室(鋭意、奮闘努力中ということだ)、を標榜する美人寿司のもうひとつの特徴は、あまり皆さんが口にした事がない「珍味魚介」。今回のそれは、水タコの卵である海藤花。これ、築地であれば必ず購入するのですが、今回はヅケに挑戦。白子よりも濃厚で官能的な食感と味に昇天した人、多し。これは、協賛いただいた、瀬古酒造の「忍者」にぴったりあっておりました。あとは、タラの胃袋(チャンジャのもと)ですね。塩焼きにしておつまみとして出しました。塩気と風味がこれまた、アルローのシャンパンに合うんですね。

 DJ赤貝(湯山ですw)は、あまりにも寿司が忙しくて、不完全燃焼。しかし、聴いている人は聴いているもので、ラヴェルの「ラ・ヴァルス」、コ・フュージョンに反応していただき嬉しかったですよ。初のマックDJだったのですが、こっちの方もがんばるぞー。

 次はまた、夏の陣で一回やりたいですね。

 といいますか、今年はいろいろお声がかかっているので、また、どこかでお会いする日を楽しみにしております。


 寿司には日本酒が一番。水ダコの卵、海藤花のヅケとのマリアージュが絶品。


 こちらは、アルロー。タラの胃袋の塩ローストとの相性良し。

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