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執筆者の写真湯山玲子

上野千鶴子バースデーに美人寿司登場の巻


上野千鶴子さん


美人寿司 feat野宮真貴 新手のABBAですな。


 さる7月12日、上野千鶴子さんの還暦のバースデーパーティーに美人寿司が呼ばれて、久々に寿司、握ってきました。  日本のフェミニズム界を代表し、「スカートの下の劇場」などの著作は、心ある文化系女子の本棚には数冊入っているという斯界の大物と私との関係はブログのバックナンバー「カンテサンスの巻」を読んで下され。上野さんのことを知らない人は松岡清剛のブログ書評が的確なので貼っておきますね。


http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0875.html


 いやー、久々の美人寿司です。  築地場内には夏のネタが並んで壮観の一言。トリガイの生やカンパチ、白ツブ貝、天然の稚鮎、ハモなどオモロイ寿司ネタが目白押しで、衝動買いしまくってしまいました。このワクワク感、何かに似ているなと思ったのですが、アウトレットショップだわね。IKEAともいえる。安い! オモロイ! 使えるかも! っていうんで、後先考えずにバカ買いして、あとで後悔という図式。  いや、後悔って言うのはですね。トリガイを下処理して最高の状態にしたものを冷蔵庫に忘れ、ハモなんぞそこに行き着くまでに会がお開きになってしまい、状態のいいホタテも結局、手つかずという大ポカのことです。  マグロには出費をおしまない美人寿司ですが、この時のマグロは不漁のためミドルクラス。ちょい霜降りにしてヅケにしましたが、味はよかったけれど見た目があんまりよくなかった。ヅケ特有のつやつやとした漆みたいなルックスでお誕生日を象徴したかったのに残念です。

 さて、ベルリンはコムデギャルソン、ゲリラショップに引き続き、野宮真貴さん助っ人登場。会のゲストでお誘いしたんだけど、本人が「握る」っていうんだからしょうがない(笑)。おそろいの小田章の夏キモノ「金子國義版・くちびるから散弾銃」(湯山命名)で付け台に立ちました。この時の彼女のヘアは、なんとゆかたにベレー帽。そこにくちびる型ブローチを着けてなおかつ、帯飾りにリップスティックのチャームを付けて、というさすがのファッションリーダーぶりです。

 ゲストは上野さんのごく親しい友人、知人ということで、ほとんどが女性。男女共同参画社会の大御所、樋口恵子さんを初めてとした先輩方の発言は、やはり重みと凄みがある。私がちゃらちゃらと日本髪+振り袖で寿司を握ってられるのも、ある意味、先達が道をつくっていただいたがゆえと一生懸命、握らせていただきましたぜ。

 会の雰囲気は、意に反してとっても和やかで温かでした。これは上野さんのお人柄によるんでしょうね。年配のエライ人が集まる会、というのは、どうしても年功序列や野心や謙譲やら卑屈やらでオッサン臭くなるのですが、女性の場合はスーパースーパーフラット。まあ、全員が「私は私だからさ」の自信家とも言えるわけです。もうひとつ言えることは、そこに”不良性”が全くない事。フェミの土壌はなんといっても良心的高学歴文化系女子なわけで、多分80パーセントが学級委員、生徒会の常連ムード。

 というわけで、「私と野宮にあって、あの空間の女子たちになかったもの」は、不良性だと確信。上野さんは私を称して「極道系だね!」とおっしゃったことがあるのですが、野宮も私も、かつてアンダーグラウンドだったロックやバンドやストリートファッションというものに耽溺し、渦中にいた共通項(当時は少数派)があり、林真理子系ともまた違った「女子センス」があるんだと思います。そのあたりが野宮真貴+篠崎真紀+湯山玲子のゲスト対談集「エレガンス中毒ぎりぎりの女たち」に展開されているのでまだの方はぜひ(と宣伝)!   サプライズとして、ななんと、政治学者、姜 尚中氏がバラの花束を持って上野さんに贈呈。さすが東大のヨン様(C上野千鶴子)と言われるだけあって、こんなにご本人、カッコいいとは! 普通の美男というのではなく、ほとんど舞台人のようなムードがあるのにはびっくりしました。   

 酒井順子さんもいらしており、ご挨拶。拙書「クラブカルチャー!」を週刊文春のコラムで取り上げていただいたことがあったので、その数年越しの御礼とともに寿司を握らせていただきましたよ。

 終わってから、よせばいいのに、新丸ビルの丸の内ハウスで野宮さんと飲み。おそろいのゆかたを着た、熟女レズって感じバリバリでかなり迫力あったかも。

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