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執筆者の写真湯山玲子

著作『四十路越え!』11月26日に発売、という宣伝なり。

 11月26日に新しい著作が出ます。タイトルは『四十路越え!』。帯の文言は、「オンナでつまづかず、女で生きろ!! ニッポンの女子にかけられた1億年の呪いを弾き飛ばす完全21世紀型生き方バイブル」。いやはや、派手にぶち上げさせていただきましたが、あながちウソでもないような、型破りかつ実効性重視のテキストを書かせていただきました。


 『女装する女』が出たのは、2008年の年末でしたから、あれから、2年たっての「女性ジャンル」の書き下ろしとなります。(こういっちゃナンですが、当時描いた女模様のほとんどは、スピリチュアル、走る女、山女、しみったれオヤジ居酒屋、森ガール(エコ女の一部としての)などなど、巷に確実に現象化。今後もロングテールで行きそうな気配が濃厚です。もう、資本主義下の女の欲望は揃いきった、ということなんでしょうね)


 この2年間、幅広い年代の女性誌を中心に様々に執筆やコメント、編集協力を求められたのですが、やっぱりオーダーとして最多なのはセックスを含む恋愛、というもの。それらは女装~の通奏低音としては大音量で響かせてていたのですが、テーマとしては表立って扱ってはいなかった事柄です。今年の頭に、ワニブックスの編集者である三宅花奈さんからメールが入って、「アラフォーと、そしてアラフォーの予備軍のための生き方戦術書のようなものを書いてほしい」という依頼があったときに、まあ、真っ先に思ったことは、その2大テーマでしたね。多くの女性の強迫観念であり、男性の臆面も無い女性からの逃走を目の前に取り組まなくては行けない今どきの女たちの”恋愛”というものを、じっくり取り上げて、そのトラップの数々を検証していきます。

 10月にTBSの『シンデレラ画報』という特番に出演したのですが、私に振られた役割はなんと「アラフォー期のセックス」(涙)。アラフォー期にマックスになる性欲をコントロール技術としてのマスターベーションについて打ち合わせで口走った「光合成女子」という言葉が番組では今田耕司さんの司会のもと、”企画一等賞”をとらせていただきましたが、その件についても言及しています。女性の性欲について、フェミニズムでは慎重な立場を取っていますが、当書では完全に与党的立場を取っています。すなわち、もちろん自分の体験も含めて「ムラムラしちゃうんだから、どうすんだよー」という。それを”恋愛”が解決してくれるような現実世界は、残念ながら今はないのです。


 現在、30代の後半で、すでにアラフォーと呼ばれる人たちは、日本の歴史においておそらく最後の「人口人数多い組」であり、今までもそのマスの威力にて、多くの消費や考え方のトレンドを作ってきており、おそらくそれは今後も続きます。(サミュエル・ハンチントンの「文明の衝突」参照の事)その前後の世代は、よく見悪くもこの世代の人々の影響を受け続け、ということは、世の中はこの世代がキーとなって変容していく。

 特に女性は人事権も裁量権もあるようなプロの仕事人が史上初めて多く現れた最初の世代で、今後、少子高齢化の中で確実に中核になっていく世代です。彼女たちよりも約10年年かさの私からみると、彼女たちの現実というものは理解不可能というわけでは全くなく、実は私たち世代の少数過激派がやっていたことのマス化のように思えることが非常に多いんですね。40代は人生後半戦のベースメイク作りの期間。ここから私の場合、人生が本格化したという実感があるだけに、僭越ながら、この重要な時間を有意義に過ごすためのアドバイスをさせていただいた次第。

コンテンツは、以下のごとく。


・四十路と恋愛

 恋愛を因数分解して欲望を分散化/若い男は逃げていくものと知れ


・四十路とセックス

 身体がヴィンテージバイク化/自分で性欲をまかなう光合成女子/ゲイに学ぶ官能の纏い方


・四十路と健康

 不健康を逃げ道にしない/ハイヒールとの付き合い方


・四十路と美容

 40歳はスタイルの元服期/費用対効果が高いのはヘアスタイル


・四十路とファッション

 「人並み」から逸脱せよ! ?冒険と”イタい視線”とのバランスは?


・四十路と仕事

 「褒められたい」動機は身の破滅/スタイルではなく、感情で仕事をする

  女性は元気だよな、などと、世間は言ってますが、そんなことあるわきゃ、ないだろーという実感がある。このコンプライアンスの世の中、女性は「アクセルを思いっきり踏みながら、ブレーキも同様に思いっきり踏まなきゃならない」というぶすぶす状態を、以前にもまして発動しなければならないので、ストレスフルなことこの上ないわけです。ブレーキの原因は実は”知らないこと”の不安やもやもやだったりするので、それをこの本では解き明かしていきました。人並みの女の幸せ、というものは、もはや無い。それぞれが”規格外”を目指す他は無いという、わかっちゃいるけど、無理っぽい事に火がつくと嬉しい限りです。

 11月26日(金)発売ですが、アマゾンで予約受け付けています。



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